台北より帰国したてですが、翌年の台北でのD通系のイベントTOKYO CRAZY KAWAII TAIPEI用に
美濃和紙が出来るまでのPV撮影を美濃和紙の里で撮影する事になり
アレックスが美濃の山奥に来てくれた!
早速ですが、完成した「Make MINO WASHI」のPVがコチラ
前にも綴りましたが、美濃和紙の師匠より破門された僕でしたが、和紙の中で一番美濃和紙が好きだった事から当時はまだ美濃在住だったのです…
ココで美濃和紙に対しての能書きの前に
「美濃和紙と漆の悲劇」の紹介を…
美濃和紙は、当時最先端の紙技術だった事から「当時」は非常に重宝されていましたが…
漆と同じくクオリティが高過ぎる為、現代ではあまり人気が無いのです
「美濃和紙は障子紙や保存文書用紙等に使われていた」
という事実
要するに当時から考えられない程なめらか
というのは、和紙自体600年くらいに大陸から伝わって来ましたが、当時の技法は「溜め漉き」の紙
溜め漉きというのは文字通り「紙の繊維を溜めて乾燥させるだけの物」なのです
美濃(日本)は、繊維ももっと細かくし
漉く方法も溜めるのではなく、上下左右と水中(水上)で繊維を揺らして漉き
少しの原料(繊維)で薄く広く漉くという技法を確立したのです
言うなれば
400~500円程度の「支那そば(中華そば)」が日本に来て「ラーメン」となり価格も1000円超える様に
大陸から伝わった様々な文化は日本で深堀りされ、今の物があるのです
という事から”保存文書用紙”に用いられたと考えられます
そりゃそうですよね
出来の悪いボコボコの紙に歴史的な文献は記せないし…
でも、そんな歴史を知らない人は美濃和紙を見て
「普通の紙みたいやんか」
と思ってしまうのです
東急ハンズの和紙コーナーにはボコボコした、いかにも和紙っぽい紙がありますが
ああいう紙は和紙ではなくアジアの紙(溜め漉きの様な作り方をした物が多い)んです
でもボコボコしてる紙の方が風流だしアンティーク感出てるんで
悲しいかな、こちらの紙の方が重宝されがちなんです…
そしてもう一つは「漆(うるし)」です
漆にはリスペクトも込め海外名では「JAPAN」と表記されてます
が!
漆も悲惨な状況なのです
その素晴らしいクオリティーのお陰で
漆塗りを知らない海外の人達は
「これ…プラスチック?」と言うのです…
大昔から「深堀り」や「極める」事など
日本人とは本当に凄い民族でした。
冒頭で触れかけた和紙の能書きは明日綴ります。