PRISONART誕生秘話

今回は”PRISONART”がどのようにして出来たのかを
プロデューサー:田辺準
アートディレクター:けみ芥見
2人の共同創業者による対談です


けみ:そもそも田辺さんってこのロゴ嫌いっすよねw

田辺:「おどろおどろしい」と社内でも評判悪いです

けみ:あれ?田辺さんと最初に会ったのっていつでしたっけ?

田辺:2023年の1月ですね。

けみ:そんな前でしたっけ(笑)。

田辺:そうなんです。当時はまだPRISONARTという企画もありませんでした。

けみ:そうですよね。最初はPRISONARTどころか、僕は刑務所でランウェイやりたいって言ってましたもんね(笑)。

田辺:言ってました(笑)。

けみ:今考えると、刑務所の中でファッションショーなんて出来るわけないのに。

田辺:共通の知人である長谷川真也社長から「刑務所に興味を持っている面白いアーティストがいるから会ってみないか」と紹介されたんです。

けみ:あー、思い出した。

田辺:その時にけみさんがワンアートの話をしてくれたんですよ。

けみ:あー、ONEART(障がい児コラボアート)ですね。

田辺:障がいのある子どもたちとアーティストが共同制作をする活動です。

けみ:今年でもう12年目です。

田辺:その話を聞いていて、「刑務所版のONEARTみたいなことが出来ないかな」と思ったんです。

けみ:あー、言いましたね。「それ面白いな」って。

田辺:いきなりランウェイは難しい。でも刑務所の中で出来ることはあるんじゃないかと。

けみ:確かに最初はそんな話でしたね。

田辺:受刑者が原画を描き、それをアーティストが作品として完成させる。そういう形なら実現できるかもしれないと思いました。

けみ:今考えると、あそこがPRISONARTのスタートだったんですね。

田辺:そうですね。そこから具体的な企画として動き始めました。

けみ:でも最初は寄付先も違いましたよね?

田辺:そうなんです。当初は被害者支援団体への寄付を考えていました。

けみ:そうそう。「それが一番筋が通ってるんじゃないか」って話してました。

田辺:ただ実際に相談したところ、「受け取ることに抵抗を感じる方もいるだろう」ということで難しかったんです。

けみ:あー、そうだった。

田辺:ありがたい話だけど受け取れない、と。

けみ:それで「じゃあどうしよう?」ってなったんですよね。

田辺:そうです。せっかくアーティストの皆さんも無償で協力してくださるし、社会のために役立てたい。その時に、今支援を必要としている人たちは誰だろうと改めて考えました。

けみ:で、その流れで能登支援になったんでしたね。

田辺:そうです。結果として現在の「売上の80%を能登半島地震の被災地へ寄付する」という形になりました。

けみ:なるほど。今思うと結果的にはすごく良かった気がしますね。

田辺:そう思います。

けみ:で、おおかた話が固まって、元々田辺さんが担当だった静岡刑務所でやることになったんですよね。

田辺:そうです。

けみ:静岡刑務所で原画描きをやって。

田辺:その後、アーティストとの共同制作を行いました。

けみ:そして展示会。

田辺:20248月、新宿マルイ本館で初めてのPRISONART展を開催しました。

けみ:作品は全部売れましたもんね。

田辺:全作品完売でした。

けみ:で、能登へ寄付しに行った。

田辺:そうです。

けみ:今だから言いますけど、正直ここまで(今年で3回目)続くと思ってました?

田辺:いや、思ってなかったです(笑)。

けみ:ですよね(笑)。

田辺:ONEARTのような取り組みが刑務所でも出来たらいいな、というところから始まった企画でしたから。

けみ:それが2回目も完売で、今年は少年院とも組めるようになった。

田辺:少年院と刑務所、それぞれで見せ方も変わってくると思います。まだまだ可能性はありますね。

けみ:今更ですが、本当に良い企画をありがとうございます。

田辺:いえいえ(笑)。

けみ:だって最初は僕、刑務所でランウェイやりたいとか言ってたんですよ(笑)。

田辺:そうでしたね(笑)。

けみ:それが気付いたらPRISONARTになってた。

田辺:まずは続けることですね。続けていくことで見えてくるものもあると思っています。

けみ:はい。まずは続けることですね。